和洋古書善本特選目録第13号 和書の部(15)
御行幸絵巻
近世前期写 紙本極彩色 塗函入 三軸 4,200,000円

紙高34.6糎、長サ(各)7米58.0糎。表紙は青色地に扇や団扇等の模様入織物装、金雲が描かれた題簽に「御行幸 
上(中・下)」と墨書。「御軸物」の函書がある。内題、奥書、識語等はないが、寛永三年(1626)の後水尾天皇二条城行幸絵巻と思われる。これは、寛永三年九月、二条城大増築の完成に伴い、公武の和合を示すため、三代将軍徳川家光らが上洛し、後水尾天皇ら公卿を二条城へ公式に迎えた史実に基づくもので、記録としては、烏丸光広等撰述『寛永行幸記』が知られている。
本絵巻には、行幸に供奉する人々の姓名や人数を記し、中には「小袖の次第」として「かけおりは上らうはかり」といった記載も見られる。上巻は御女中方から始まり、西園寺宰相、中宮様御車、徳大寺中将、花山院宰相等が、中巻は四辻中納言から、鷹司右大将、女院様御車、女一乃宮様御車等、下巻はさうしき(雑色)から始まって、将軍様御車、尾張大納言、御ほうれん(鳳輦)などが描かれている。行列に供奉した大御所徳川秀忠の車やその随身らは描かれていない。
供人の持物や装束の模様に至るまで丁寧に極彩色で描きこまれ、料紙の裏にも金の切箔が散らされた、豪華で極めて美しい絵巻。一部に少シミ跡、細かいムレ、折波が見られるが補修を行なっている。また、剥落等は少なく、保存状態は極めて良好。



 


和洋古書善本特選目録 第13号〈和書の部〉 目次へ戻る
当社ホームページに含まれる文章・画像の無断転載を禁じます。
All rights reserved. (c) 2005 RINSEN BOOK CO.