和洋古書善本特選目録第13号 和書の部(19)
洛中職人町風俗屏風 
近世前期作 紙本彩色 六曲一隻 5,250,000円

総丈竪1米55.5糎、横3米54.6糎。表装裏面に「浮第175番/ 元禄頃/京名所職人盡之図/貴三昧居藏」の貼紙アリ
本屏風は洛中図の一種で、特に川沿いの町並みに焦点を当てて描かれている。笠張、髪結い、練物張物師、具足師、紙すき、石工など、多くの職人が描かれ、さながら職人尽くしの趣もある。往来には、町人以外にも、幣帛を持った禰宜、挟み箱を持たせた侍など、いろいろな階層の人物も登場している。女に振り返る僧侶や、今にも斬り合いの喧嘩が始まろうとする場面などがユーモラスに活写されており、近世の風俗資料としては絶好の、美しい屏風である。第六扇上部に、狂言と見られる芸能を神社に奉納している場面が描かれているが、千本閻魔堂や壬生寺などの狂言で有名な寺はこれにあてはまらない。あるいは北野天満宮あたりを描いたものかとも思われるが、第一扇上部の池や、第四扇上部の銀閣に似た建物などとともに具体的な決め手がなく、京都のどのあたりの町並みを描いたものであるかは不明である。
 
 

和洋古書善本特選目録 第13号〈和書の部〉 目次へ戻る


当社ホームページに含まれる文章・画像の無断転載を禁じます。
All rights reserved. (c) 2005 RINSEN BOOK CO.