菅野 陽 (すがの よう:1919-95)
台湾台北市に生まれる。1943年東京美術学校日本画科を卒業。45年復員し、翌年前衛美術会創立に参加。55年日本版画協会に参加。63年退会、以後個展、東京国際ビエンナーレ展等で銅版画作品を発表。銅版画家としてのみならず銅版画技法の研究者として知られ、著書に『銅版画の技法』(1962、美術出版社)、『日本銅版画の研究近世』(1974、美術出版社)などがある。

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江戸の銅版画〈新訂版〉

菅野 陽 著
四六判上製・
280ページ/税込2,640円(本体2,400円+税)【2003年3月刊】


ヨーロッパ銅版画の迫真性は日本に洋風画表現を生み出した。キリシタン時代の宗教銅版画以降、とかく実用的な考えに左右されがちだった銅版画に洋風画的構成を求め苦闘したのは、司馬江漢をはじめとした亜欧堂田善、安田雷洲ら江戸系の銅版画家たちが主であった。
画期的前著『日本銅版画の研究近世』の成果にその後の研究を加え、銅版画実作者ならではの視点から創製期の銅版画家たちの果たした業績に迫る労作を増補、人名・書名・作品名索引を付す。モノクロ挿図多数。
 

【収録内容】
第一章 日本最初の銅版画・キリスト教関係
第二章 蘭書で独習した銅版画技法
第三章 司馬江漢の覗目鏡銅版画
第四章 江漢に続く寛政期の銅版画家三人
第五章 実用銅版画・写実の迫真性の追求
第六章 遺作が最も多い亜欧堂田善
第七章 近代銅版画を確立した安田雷洲
終   章 関西への普及と江戸期銅版画の終焉
【増補部分】
新版によせて 《研究論文》
未完のライフワーク
菅野陽の日本銅版画研究をめぐって/塚原 晃(神戸市立博物館学芸員)
銅版画研究余光
―舶載蘭書からみた菅野陽―/勝盛典子(神戸市立博物館学芸員)
人名索引 / 書名・作品名索引

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