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荒ぶる京(みやこ)の絵師
曽我蕭白そがしょうはく

狩野博幸 著
四六判上製 216頁・口絵4頁
税込2,750円(本体2,500円+税)(残部僅少)
ISBN978-4-653-03932-7 【2007年1月刊行】


 京都国立博物館で数々の名展覧会を手がけてきた著者の、同館学芸員として最後の企画展『曾我蕭白―無頼という愉悦―』における人気土曜講座の講義録。
若くして頼るべき肉親を亡くし、たった一人画家として生きていくことを選んだ蕭白の悲哀と憤り、そして悦びを、豊富な作品紹介と文献考証を交え、時に熱く、時にユーモアたっぷりに解き語る。新出の「鍾馗(しょうき)と鬼図(おにず)」を含む39点作品を掲載。
「伝わって欲しい。もっともっと有名になって欲しい。僕は蕭白という画家の伝道師に徹すればよいのである」(あとがきより)と著者が記すように、江戸時代の絵に対する初心者や若い人々が「蕭白ってこんなに面白い」と関心が持てるよう、豊富な図版を用いて解説した新しい蕭白本。
江戸絵画の入門書としても最適の一冊。

【目次】
第1回 「蕭白、慟哭す。」
第2回 「蕭白、憤激す。」
第3回 「蕭白、大いに嗤う。」


曾我蕭白(1730-81):江戸時代中期、円山応挙(1733-95)、伊藤若冲(1716-1800)らと同時期に活躍した京都出身の画家。奇抜な画風で知られる。

*掲載図版には、2005年の「蕭白」展で初公開となった作品10点が含まれるほか、展覧会直前に発見され、講座でのみ紹介された「鍾馗と鬼図」は貴重。(カラー掲載3点)

狩野博幸 【かの・ひろゆき】※所属は2007年刊行時のものです
同志社大学文化情報学部教授。
2005年度まで京都国立博物館に勤務し、多くの展覧会を企画。中でも2000年開催の特別展覧会「没後200年―若冲」は若冲ブームの火付け役となったほか、「アート オブ スター・ウォーズ」(2003年・2004年)も大きな話題を呼んだ。

【書評】「芸術新潮」2007年4月号 INVITATION
荒ぶる蕭白を縦横無尽に語る講演ライヴ
2005年に京都国立博物館で開かれた曾我蕭白展の担当者による講演の採録だが、この展覧会で「円山応挙が、なんぼのもんぢゃ!」という挑発的なコピーをぶちあげた当人であるからして、話はまったくお硬くない。「時代への反逆児」とみなされやすいこの画家が、他ならぬ18世紀の京都から生まれたことの必然性を熱く語るかと思えば、蕭白ならではのアブナイ人物表現を「安い風俗嬢」、「かつあげをする顔」などと形容してみたり、蕭白にふさわしい「荒ぶる」語りが実に爽快。若冲人気に火をつけた展覧会の担当者でもありながら、蕭白に比べると若冲の絵は「うまい絵ではない」という正論も吐かれる。(後略)

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