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〈両足院叢書〉

林宗二・林宗和自筆
毛詩抄
毛詩環翠口義 

両足院所蔵/京都大学文学部国語学国文学研究室 編/木田章義 解説
A5判クロス装・総1500ページ・難読箇所一覧
全2冊 税込30,800円(本体28,000円+税)
ISBN978-4-653-03955-6【2005年2月刊】


室町時代、「名誉ノ内外ノ和漢ノ学者」と評せられた"饅頭屋宗二"こと林宗二および林宗和のふたりが記した、博士家・清原宣賢の講義による毛詩(詩経)注釈書「毛詩抄」。現存「毛詩抄」のなかでも最善本といわれる、林宗二・林宗和の書写した両足院本「毛詩抄」を影印、解説、難読箇所一覧を付して刊行する。
本書は、地下の碩学として知られる林宗二の自筆本を初めて影印したものであり、その学問世界の一端を紹介するものである。
また本書は、中世の口語・話法の用例を多く含み、さらに書きとめられた余談・時事談などから当時の世情や文化的背景もうかがわれ、中国文学、日本語史研究のみならず、室町期の文学、文化史研究にも有用な貴重資料である。


● 林宗二(りん そうじ 1498〜1581)・林宗和(りん そうわ 1499〜1559)
林宗二・林宗和は、ともに建仁寺の僧、竜山徳見(1284〜1358)が中国(当時は元)留学から帰国したときに、徳見に同行して来日し、小豆餡入り蒸し饅頭を日本に伝えた中国人・林浄因の後裔である。
林宗二は和漢学者としても著名であり、奈良を中心に饅頭屋「塩瀬」を営んでいた(宗二は七代目)ことから饅頭屋宗二とも呼ばれ、五山の僧と交友して古今の文事を極めた。連歌師でもあり、茶人でもあったとされる。饅頭屋本と呼ばれる『節用集』をはじめ、多くの古典注釈書を残し、作成した抄物も多い。それらの多くが、両足院に今も残されている。
林宗和は、宗二の従兄弟の子供であるが年齢は宗二が一歳年長なだけであった。あまり記録の残っていない人物ではあるが、林宗二と林宗和のふたりは毛詩抄以外にも共同して数々の写本や講義録を作り、江戸初期の古活字版など、後の時代に少なくない影響を与えた(本書解説参照)。

● 清原宣賢(1475〜1550)
吉田神道の創始者ともいうべき吉田兼倶の三男で、儒教の経典の研究と教育を行う明経博士、清原宗賢の養子に入り後継者となる。清原家の家学を発展させ、和歌や王朝物語にも研鑽を積んだのみならず、実家の家学も受け継いだ識者として知られる。応仁の乱(1467〜77)で消失した清原家集積の図書を書写し、家学を再興した人物でもある。これらの書籍は現在、京都大学附属図書館に「清家文庫」として収められている。

 

<既刊一覧>

===両足院叢書=== 

◆正法眼蔵  ◆柳文抄


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