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柳亭種彦
―読本の魅力

本多朱里著/四六判上製・258頁
税込2,750円(本体2,500円+税)
ISBN978-4-653-03964-8


 江戸時代のベストセラー戯作者・柳亭種彦。本書はこれまで注目されてこなかった彼の読本執筆期に焦点を当てる。
 彼の作風はどのようにして形成されたのか、またなぜ読本執筆をやめたのか。絵師・葛飾北斎や版元・西村屋与八との交流、当時の出版界や戯作者たちの動向を 明らかにするとともに 種彦の読本の魅力を探る。

柳亭種彦(1783-1842)
徳川氏に仕える旗本の子として江戸に生れる。通称彦四郎、諱は知久。伝奇的歴史小説〈読本〉を執筆し、その後浮世絵師・歌川国貞と組んで華麗な挿画を盛り込んだ草双紙の一種〈合巻〉の第一人者となる。代表作『偐紫田舎源氏』は空前絶後の大ベストセラーとなったが、天保の改革の出版統制で版木の没収に遭い、失意のうちに病没した。

●本多朱里:1974年、愛知県生まれ。京都大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。日本近世文学専攻。現在、日本学術振興会特別研究員。


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