清水勲 主宰
 
保存版 『諷刺画研究』
自 創刊号(平成4年1月刊)〜至 第55号(平成22年1月刊) 

諷刺画研究

日本漫画史の基礎資料!

平成4年の創刊以来、江戸〜現代までの諷刺画・戯画・漫画に纏わる様々なテーマの調査・研究成果を発表してきた季刊誌 『諷刺画研究』。著者の収集したビゴーの諷刺画や歌川国芳の戯画、戦後の赤本漫画など、新発見を含む作品紹介が充実し、日本漫画史の全貌を知る上で必見の基礎資料である。本誌の第1号(平成4年1月)から最新巻第55号(平成22年1月)まで、総880頁を特製ケース入りで限定セット販売。付別冊目次。

*豊富な図版類を掲載。
*歌川国芳の戯画や、歴史教科書でおなじみG・ビゴー風刺画の作品解説が充実。
*研究者にもあまり知られていない大正期の漫画や戦後の赤本漫画などに多くのページを割いている。

■B5判・中綴冊子・総880ページ・特製ケース入・付別冊目次 品切
ISBN978-4-653-04029-3 C1070

8/12(木)朝日新聞で紹介されました。 http://book.asahi.com/clip/TKY201008120240.html

8/13(金)日本経済新聞で、本書収録(第55号)の約80年ぶりに所在が確認された
歌川国芳画かさねのばうこん
の記事が紹介されました
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E3E1E2E2E78DE3E1E2EAE0E2E3E29180E2E2E2E2

 各号目次より (一部抜粋)

◆ 講演要約・大正デモクラシーと諷刺画  (1号/平成4)
◆「大人」遊絵―戊辰戦争期の戯画浮世絵 (4号/平成4)
◆ 幕末諷刺画の成立と発展過程  (8号/平成5)
◆ 占領下刊行漫画本の大観―プランゲ文庫所蔵目録  
(11号/平成6)
◆ 柳瀬正夢の諷刺画
  (15号/平成7・7)
◆ 本邦初訳G・ビゴー『ショッキング・オ・ジャポン』  (18号/平成8)
◆『大阪パック』の泥くさいパワー  (24号/平成9)
◆ ロンドン「漫画」紀行  
(27号/平成10)
◆『トバエ』の研究G・ビゴーの諷刺精神分析  
(33号/平成12)
◆ 板目木版がもたらした『ジャパン・パンチ』の特殊表現 
(42号/平成15)
◆ 日本漫画資料館所蔵 赤本漫画(241冊)書名一覧  
(42号/平成15)
◆ 叩き出し・蹴り出し・失恋マークはいつから登場したか―近代漫画表現史  (45号/平成16)
◆ 新発見!『トバエ』(ビゴー著)特別号
  (46号/平成16)
◆ ビゴーが記録した明治中期の職業160  
(52号/平成19)
◆ 女性漫画の源流「ひね子さん」の原画発見!  (53号/平成20)
◆ 国芳の寄せ絵にして妖怪絵  (55号/平成22)                 ほか

 

 

内容見本等資料請求はこちらまで

 

 

 

 

・・・保存版刊行にあたって・・・

清水 勲 (日本諷刺画史学会会長・京都国際マンガミュージアム研究顧問)

  『諷刺画研究』は、1992年の創刊以来、江戸から現代までの戯画史・漫画史・諷刺画史に関わる様々なテーマの調査・資料収集・研究の成果を発表してきた。
 昨今、漫画を専門的に研究する大学学部等の設置が相次いだが、漫画研究には、漫画史の知識が不可欠である。その基盤となる資料の調査・発掘を、私は四〇年以上に渡って続けてきた。
 大衆漫画の歴史は、木版刷の複製漫画本が生まれる江戸中期に始まる。以来三〇〇年、江戸から現代までの漫画史の全体像が、本誌の十八年間に及ぶ研究発表によって少しずつ見えてきたように思う。
 具体的な成果としては、まず、江戸の戯画・諷刺画史における「子供遊絵」の先覚的・体系的紹介があげられる。他「幕末諷刺画の成立」「江戸の戯画表現」等、その視点の新しさで研究者やマスコミにも注目された。
また、本誌で最も充実しているのが、ビゴーの調査・研究報告である。『ショッキング・オ・ジャポン』の全訳、『トバエ』全号の内容と作品解読、銅版画、収集作品の紹介など、ビゴー研究の最新成果を収めてきた。彼を研究する上で欠かせない文献となるはずである。
 加えて、研究が遅れている昭和20年代の漫画に光をあててきたことも本誌の特徴である。手塚治虫を中心に語られがちな、戦後のストーリー漫画であるが、そのルーツは赤本漫画にある。本誌は、こうした赤本漫画のリストやプランゲ文庫(占領期の出版物コレクション)の漫画本リストをいち早く紹介し、その意味を説いてきた。手塚に多大な影響を与えた漫画家、横井福次郎の紹介も本誌の独壇場だった。
 漫画史の研究分野は極めて広い。漫画というビジュアル文化がはたしてきた役割を知る上で、本誌で取り上げてきた広い知識が必ずや研究者の血となり肉となるだろう。多くの人々に『諷刺画研究』の研究・調査情報を共有していただき、さらなるテーマ発見へと発展していくことを期待するものである。

                         ※別冊目次収載「保存版刊行にあたって」より抜粋

●著者関連書籍はこちらから●

ビジュアル文化シリーズ

年表 日本漫画史 清水 勲 著 2,200円+税(2007年5月刊行)

戦後漫画のトップランナー 横井福次郎 -手塚治虫もひれ伏した天才漫画家の軌跡-清水 勲 編・著 2,700円+税

トップページへ

出版物のページへ