『酒飯論絵巻』影印と研究
文化庁本・フランス国立図書館本とその周辺

伊藤信博/クレール=碧子・ブリッセ/増尾伸一郎編
B5判・上製・紙カバー装・総442頁(カラー口絵18頁+本文424頁)
本体14,000円+税

ISBN978-4-653-04115-3


16世紀前半に制作されたと言われる『酒飯論絵巻』。その文化庁本・フランス国立図書館本のカラー写真を一挙18ページにわたって紹介するとともに、文学・思想、美術史、風俗史・歴史などの視点から、日本・フランスを中心とした内外の研究者が詳しく分析・解説する。

◎ 文化庁本の全体が影印紹介され、また、研究篇の「翻刻・釈文・註解」には文化庁本・西尾市岩瀬文庫本・茶道資料館本の詞書全文校異表も収録されており、今後『酒飯論絵巻』研究の基礎資料となることが期待されます。

【目次】
影印篇
    文化庁蔵『紙本著色酒飯論図』・ 同 『紙本白描酒飯論図』
    フランス国立図書館蔵『酒飯論絵巻』

研究篇
(一)総説
  フランス国立図書館蔵『酒飯論絵巻』について
  『酒飯論絵巻』伝本リスト
  文化庁蔵『酒飯論絵巻』の翻刻・釈文・註解
(二)文学、思想
  テクストとしての『酒飯論』:そのエクリチュールをめぐって
  早歌における酒:『酒飯論絵巻』の先行歌謡として
  『酒飯論絵巻』の詞書における問答形式の語り方
  『酒飯論絵巻』と中世の古典学
  『酒飯論絵巻』を読む:言葉の〈饗宴〉
  『酒飯論絵巻』成立背景としての宗論:中世寺院における宗論テクスト
(三)美術史
  『酒飯論絵巻』再考
  『酒飯論絵巻』をめぐる基礎的検討―静嘉堂文庫美術館本との比較を中心に
  模写を研究する価値があるだろうか:『酒飯論絵巻』のケース
  外からの視線:中国絵画の観点から見た『酒飯論絵巻』
  破戒の図像:酒と飯のイコノロジー
(四)物質文化史、社会
  差異化のかたちとしての器
  『酒飯論絵巻』に描かれた食物について
  食物本草からみる描かれた食物:食物の優劣争いを描く絵物語をめぐって
  十六世紀の宴会儀礼から見る『酒飯論絵巻』
  『酒飯論絵巻』を読みなおし、平和を考える
  『酒飯論絵巻』の三者と室町期の権力構造
追悼・増尾伸一郎:酒と料理と学問と、『酒飯論絵巻』への道程
あとがき

●執筆者
阿部泰郎(あべ やすろう)名古屋大学大学院文学研究科教授。中世宗教文芸・テクスト学。
伊藤信博(いとう のぶひろ)名古屋大学大学院国際言語文化研究科助教。日本文化史。
小峯和明(こみね かずあき)立教大学名誉教授。日本中世文学。
高谷知佳(たかたに ちか)京都大学大学院法学研究科准教授。日本法制史。
土谷真紀(つちや まき)金龍山浅草寺嘱託職員。日本美術史。
外村南都子(とのむら なつこ)白百合女子大学名誉教授。日本中世文学(歌謡)。
並木誠士(なみき せいし)京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科教授。日本美術史。
畑 有紀(はた ゆき)名古屋大学大学院国際言語文化研究科博士後期課程。食物本草学。
増尾伸一郎(ますお しんいちろう)東アジアの思想と文化。 *2014年逝去
三好俊徳(みよし としのり)名古屋大学大学院文学研究科研究員。日本中世史書研究。
山本聡美(やまもと さとみ)共立女子大学教授。日本中世絵画史。
ヴェロニック・ベランジェ フランス国立図書館写本室学芸員。日本古典籍研究。
アリス・ビアンキー フランス国立東洋言語文化大学(イナルコ)博士。中国絵画史。
エステル・レジェリー=ボエール フランス国立東洋言語文化大学(イナルコ)准教授。日本美術史。
クレール=碧子・ブリッセ パリ・ディドロ大学東洋言語文化学部准教授。日本文化史。
ジュリアン・フォーリー コレージュ・ド・フランス研究助手。日本漢文学研究。
ミシェル・モキュエール ギメ美術館学芸員。日本美術史。
シャルロッテ・フォン・ヴェアシュア フランス高等研究院教授。日本古代中世史、国際関係、物質文化。
ワタナベ・タケシ コネチカット・カレッジ助教授。日本文化史。

 

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