五山版中国禅籍叢刊 全12巻

椎名宏雄 編

《2018年3月 全巻完結!》
B5判上製・函入・各巻平均690ページ
全12巻揃税込341,000円(310,000円+税)
 ISBN978-4-653-04150-4(セット)
【呈内容見本】

今日では散逸、あるいは閲覧困難な宋版・元版禅籍の本文・形態を伝える五山版禅籍の善本を各地から一堂に集成、影印版とし、編者による詳細な解題を付して刊行する。本叢刊の刊行により、禅籍本文研究・禅学の思想研究の一助とすると同時に、日本中世の禅学の学問体系、出版文化の系譜の究明に寄与する。仏教・文学・歴史等関連各分野の研究者に必携の重要資料として提供する。

【各巻収録内容】
第1巻 燈 史1  景徳伝燈録・嘉泰普燈録 税込26,400円(本体24,000円+税)
第2巻 燈 史2
 伝法正宗記・聯燈会要・五燈会元 全2冊・税込48,400円(本体44,000円+税)
第3巻 燈 史3ほか 
僧宝正続伝・五家正宗賛・祖庭事苑他 税込27,500円(本体25,000円+税)
第4巻 綱 要 
宗鏡録 税込33,000円(本体30,000円+税)
第5巻 綱要・清規 
禅門宝訓集・感山雲臥紀談他 税込25,300円(本体23,000円+税)
第6巻 語 録1  
初祖三論・少室六門・伝心法要他 税込28,600円(本体26,000円+税)
第7巻 語 録2 
仏鑑禅師語録他 税込19,800円(本体18,000円+税)
第8巻 語 録3 
虚堂和尚語録・希叟和尚語録他 税込30,800円(本体28,000円+税)
第9巻 語 録4 
平石和尚語録・愚菴禅師語録他 税込24,200円(本体22,000円+税)
第10巻 詩文・尺牘 
鐔津文集・雪峯空和尚外集・蒲室集疏他 税込24,200円(本体22,000円+税)
第11巻 詩文・詩話 
禅門諸祖師偈頌・寒山詩集他 税込22,000円(本体20,000円+税)
第12巻 注解・公案 
金剛経解義・禅宗永嘉集(行靖注)他 税込30,800円(本体28,000円+税)

●編者
椎名宏雄:龍泉院(千葉県柏市)住職


●●●推薦のことば ●●●

新シリーズ『五山版中国禅籍叢刊』を推奨する・・・ 駒澤大学総長 田中良昭

  五山版は、わが国における古版本の一つとして、出版文化史のうえに特筆すべき意義と価値を有するものである。それは中国の宋・元代における開板事業の盛行が、わが国の鎌倉時代から室町時代にかけて日本の禅林に影響を及ぼし、主として五山に属する禅僧の手によって板刻され、印刷し刊行された一群の書籍をいう。
 特にその中心をなすのが禅籍であり、その書目は、およそ二〇〇種に及ぶといわれ、中には底本というべき宋版さえ原版が散逸し、わが国の五山版によらずしてはその原初の姿を窺うことのできないものも少なくないことから、その存在は極めて重要な役割を担うものといわれている。しかもそれらは、今日特別な図書館や文庫等の書庫に秘蔵され、研究者でさえ容易に目にすることのできないものばかりである。
 こうした状況下にあって、今回、京都の臨川書店が、五山版を有するおよそ二〇の機関の協力を得、この分野の第一人者である椎名宏雄先生による書目の精選、監修、解説により、善本約一〇〇種を網羅する影印覆刻シリーズ『五山版中国禅籍叢刊』全一二巻の刊行を企画されたことは、誠に意義深いことであり、喜ばしいことである。
 近年の写真技術の長足な進歩発展は、出版界においても、保存の極めて難しい貴重な古写本や古版本の影印覆刻に大きな力を発揮しているが、今回の本シリーズの刊行は、ひとり禅学研究のみならず、関連する諸分野の研究にも極めて大きな貢献を果たし、わが国の学術文化の興隆に寄与すること大なることを確信し、広く江湖に推奨する次第である。

比類なき椎名禅学の成果 ・・・・・・・・・・・・・ (財)禅文化研究所長 西村惠信

  かつて、わが柳田聖山氏との共同作業として、『禅学典籍叢刊』全十一巻十三冊・別巻一冊を編まれた椎名宏雄先生が、このたびは独力で『五山版中国禅籍叢刊』全十二巻を刊行されるという。あの痩身の椎名先生の、どこからそのようなエネルギーが沸き出てくるのかと、ほぼ同時代を怠惰のうちに過ごしてしまった私など、驚きを超えて脅威の域にある。
 私たち臨済系の者が、「禅は不立文字だ」という心得違いによって、学問を軽視してきた付けが、今になって洞門の研究者から投げつけられたという識羞さえ感じる。
禅が決して不立文字の仏教でなかったことは、中国・日本の祖師たちによる厖大な『語録』群と、その中に鏤められている諸もろの仏典読破の痕跡が、遺憾なくそれを証明しているではないか。恥ずべきことは、近代以降特に顕著な、臨済家の学問的怠惰である。
 他方、編者の椎名先生は、決して学問一辺倒の禅学研究者ではない。先生は大学というような世俗世界に身を投じるような人ではなく、終生、房総の自坊龍泉院の書室北窓辺に在って、一貫して禅録の書誌学的研究に向かわれたのである。
 このことは、今回の百種に及ぶ中国宋元禅籍の総覧と、これらのわが国に於ける五山版古版本の俯瞰と、それら一々についての解題という作業が、決して片手間のものではないことを証明している。本刊行事業はまさに、「椎名禅宗学」の金字塔であり、今後、同種のものを期待することは、もはやあり得ないであろう。
 江湖の学徒諸賢に、敢えて『本叢刊』を薦むるゆえんである。

 

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