文明史のなかの文化遺産

飯田 卓編
A5判・上製・紙カバー装(帯あり)・376頁・索引付
本体4,000円+税

ISBN978-4-653-04362-1


文化遺産は誰のものなのか?

建造物や遺跡といった旧来の文化遺産にとどまらず、芸能、祭事、はては知識や慣習といった無形の遺産まで――文化遺産を抱えるコミュニティとその担い手たちの視点に立ち、世界各国で加熱する文化現象の実態を描き出す。姉妹編『文化遺産と生きる』とともに、文化遺産学(ヘリテイジ・スタディーズ)にはじめて文化人類学的視点を導入する。国立民族学博物館(みんぱく)機関研究の成果を書籍化。

<目次>
 はじめに/略称・略号などの一覧と解説
 序 章 人類的課題としての文化遺産――二つの文化が出会う現場(飯田 卓)
第一部 担い手たちのコミュニティ
 文化財の多様なまもり方――民俗芸能に引き寄せられた人たちのコミュニティ(小谷竜介)
 遺跡をめぐるコミュニティの生成――南米ペルー北高地の事例から(関 雄二)
第二部 生きている遺産
 隠された文化遺産――タンザニア南部キルワ島の世界遺産をめぐる観光と信仰(中村 亮)
 聖地を担う――「生きた信仰」をめぐる斎場御嶽のコミュニティ管理(門田岳久)
 創造される文化的景観――客家地域の集合住宅をめぐる文化遺産実践(河合洋尚)
 伝統の創成と開かれたアイデンティティ――中南部アフリカ・ザンビアにおける民族集団の動きから(吉田憲司)
第三部 変わりゆく伝承のかたち
 民族文化の振興と工芸――北海道二風谷の木彫盆・イタから考える(齋藤玲子)
 テーマ・パークにおける芸能伝承――「美しいインドネシアミニチュア公園」が投げかける問い(吉田ゆか子)
 伝統と創作のはざま――台湾原住民族の「伝統智慧創作」を事例として(野林厚志)
第四部 新しい担い手たち
 遺産を担う変わり者――スペイン・ガリシアの古城をめぐるM氏とアソシエーション(竹中宏子)
 遺産に暮らす新旧住民――英国カントリーサイドの「住まい」とコミュニティ(塩路有子)
 蠅としての民俗学者――無形文化遺産におけるよそ者の役割(橋本裕之)
 おわりに/索引

●編者・執筆者 (五十音順)   ※所属は2017年刊行時のものです

飯田 卓(国立民族学博物館准教授)
門田岳久(立教大学観光学部准教授)
河合洋尚(国立民族学博物館准教授)
小谷竜介(東北歴史博物館学芸員)
齋藤玲子(国立民族学博物館准教授)
塩路有子(阪南大学国際観光学部教授)
関 雄二(国立民族学博物館教授)
竹中宏子(早稲田大学人間科学学術院准教授)
中村 亮(福井県里山里海湖研究所研究員)
野林厚志(国立民族学博物館教授)
橋本裕之(追手門学院大学地域創造学部教授)
吉田憲司(国立民族学博物館館長)*「吉」は上が「土」です
吉田ゆか子(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助教)

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