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泉鏡花作品研究
同時代背景の注釈的検討を通して

白方佳果著
46判・上製・190頁・カバー装
本体3,800円+税

ISBN978-4-653-04416-1


泉鏡花は、「近代」という同時代の事象に強い関心をもち、それらを作品中に積極的に取り入れていた。膨大な資料を博捜し、周到に考証を積み重ねることで鏡花作品の構想の源たる出来事や文献を突き止め、またそれらの作品化の様相を分析することにより作品の意図と本質に迫る。鏡花作品の価値と魅力の新たな一面を見出す画期的研究。

<目次>
はじめに
第Ⅰ部『錦帯記』論
 第一章『錦帯記』論(一)――お礼の人物像と素材の検討――
  一、はじめに――同時代評・先行研究概観
  二、お礼と滝夜叉姫
  三、お礼と「Isabella」――煙草と女王、米西戦争
  四、結び
 第二章『錦帯記』論(二)――「まやかしもの」の蝦夷錦――
  一、はじめに
  二、お礼の身なりと蝦夷錦の帯
  三、滝夜叉姫と若菜姫――「謀反人」の面影
  四、お礼の願望
  五、「まやかしもの」の帯とお礼
第Ⅱ部『霊象』論
 第三章『霊象』論(一)――素材の検討――
  一、はじめに――同時代評・先行研究概観
  二、登場人物のモデル
  三、金沢との関わり――舞台の検討
  四、「観世物」化される出獄
  五、「悪三郎」と新聞報道――『霊象』の同時代性
  六、「松風」と法廷の意味するもの――美波子の想いと「社会の制裁」
 第四章『霊象』論(二)――「霊象」のゆくえ――
  一、はじめに
  二、〈救出劇〉の舞台――「地獄」の見立て
  三、「霊象」のゆくえ
  四、「社会の制裁」と『八十日間世界一周』
  五、結び
第Ⅲ部『恋女房』論
 第五章 『恋女房』論――「無縁の女郎」の「其の返事」をめぐって――
  一、はじめに――同時代評・先行研究概観
  二、〈江戸情緒〉と〈近代〉の対照
  三、現実との乖離
  四、「無縁の女郎」の「其の返事」――お礼の死と再生
  五、結び
  おわりに
初出一覧 英文要旨

●著者
白方佳果(しらかた・よしか)
京都大学大学院博士後期課程単位取得・研究指導認定退学。博士(文学)、京都大学。専門は日本近代文学。

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e-mail: kyoto@rinsen.com