フィールドワーク選書 全20巻


印東道子・白川千尋・関雄二 編


四六判・並製・紙カバー装・帯付・平均220頁
各巻本体2,000円+税 全20冊揃40,000円+税

豊かな出会いがもたらす新たな知見

20人の気鋭の人類学者たちがそれぞれのフィールドワークの起点から終点までを描き、それがどのように研究成果につながってゆくのかを紹介。フィールド(調査地)に暮らす人々と空間や時間を共有することによって、いったい何を得られたのか。予想外の展開に巻き込まれながら新たな知見にたどりつくフィールドワークの醍醐味を豊富な写真・図版とともにわかりやすく説きあかす。

* 著者所属先は2014年4月現在。特記のない限り国立民族学博物館所属

1 ドリアン王国探訪記 マレーシア先住民の生きる世界
 信田敏宏 著  本体 2,000円 +税

2 微笑みの国の工場 タイで働くということ
 平井京之介 著  本体 2,000円 +税

3 クジラとともに生きる アラスカ先住民の現在
 岸上伸啓 著  本体 2,000円 +税

4 南太平洋のサンゴ島を掘る 女性考古学者の謎解き
 印東道子 著   本体 2,000円 +税

5 人間にとってスイカとは何か カラハリ狩猟民と考える
 池谷和信 著  本体 2,000円 +税

6 アンデスの文化遺産を活かす 考古学者と盗掘者の対話
 関 雄二 著  本体 2,000円 +税

7 タイワンイノシシを追う 民族学と考古学の出会い
 野林厚志 著  本体 2,000円 +税

8 身をもって知る技法 マダガスカルの漁師に学ぶ
 飯田 卓 著  本体 2,000円 +税

9 人類学者は草原に育つ 変貌するモンゴルとともに
 小長谷有紀著(人間文化研究機構理事・国立民族学博物館併任教授)

10 西アフリカの王国を掘る 文化人類学から考古学へ
 竹沢尚一郎 著  本体 2,000円 +税

11 音楽からインド社会を知る 弟子と調査者のはざま
 寺田吉孝 著  本体 2,000円 +税

12 インド染織の現場 つくり手たちに学ぶ
 上羽陽子 著  本体 2,000円 +税

13 シベリアで生命の暖かさを感じる
 佐々木史郎 著  本体 2,000円 +税

14 スリランカで運命論者になる 仏教とカーストが生きる島
 杉本良男 著  本体 2,000円 +税

15 言葉から文化を読む アラビアンナイトの言語世界
 西尾哲夫 著  本体 2,000円 +税

16 城壁内からみるイタリア ジェンダーを問い直す
 宇田川妙子 著  本体 2,000円 +税

17 コリアン社会の変貌と越境
 朝倉敏夫 著  本体 2,000円 +税

18 大地の民に学ぶ 激動する故郷、中国
 韓 敏 著  本体 2,000円 +税

19 仮面の世界をさぐる アフリカとミュージアムの往還
 吉田憲司 著  本体 2,000円 +税

20 南太平洋の伝統医療とむきあう マラリア対策の現場から
 白川千尋 著  本体 2,000円 +税

   

*吉田憲司、寺田吉孝の「吉」の字は上が「土」です。

内容見本(PDF)

 

●●●刊行にあたって●●●
編者 印東道子・白川千尋・関雄二


 人類学者は世界各地の人びとと生活を共にしながら研究を進める。何を研究するかによってフィールド(調査地)でのアプローチは異なるが、そこに暮らす人びとと空間や時間を共有しながらフィールドワークを進めるのが一般的である。そして、フィールドで入手した資料に加え、実際に観察したり体験したりした情報をもとに研究成果を発表する。
実は人類学の研究でもっともワクワクし、研究者が人間的に成長することも多いのがフィールドワークをしているときなのである。フィールドワークのなかでさまざまな経験をし、葛藤しながら自身も成長する。さらにはより大きな研究トピックをみつけることで研究の幅も広がりをみせる。ところが多くの研究書では研究成果のみがまとめられた形で発表され、フィールドワークそのものについては断片的にしか書かれていない。
本シリーズは、20人の気鋭の人類学者たちがそれぞれのフィールドワークの起点から終点までを描き出し、それがどのように研究成果につながってゆくのかを紹介することを目的として企画された。なぜフィールドワークをしたのか、どのように計画をたてたのかにはじまり、フィールドでの葛藤や予想外の展開など、ドラマのようなおもしろさがある。フィールドで得られた知見が最終的にどのように学問へと形をなしてゆくのかが、わかりやすく描かれている。
フィールドワークをとおして得られる密度の濃い知見は、近代化やグローバル化など、ともすれば一面的に捉えられがちな現代世界のさまざまな現象についても、各地の人びとの目線にそった深みのある理解を可能にしてくれる。また、研究者がフィールドの人々に受け入れられていく様子には、人間どうしの関わり方の原点のようなものをみることができる。それをきっかけとして、人工的な環境が肥大し、人間と人間のつながりや互いを理解する形が変わりつつある現代社会において、あらためて人間性とは何か、今後の人類社会はどうあるべきなのかを考えることもできるであろう。フィールドワークはたんなるデータ収集の手段ではない。さまざまな思考や理解の手がかりを与えてくれる、豊かな出会いと問題発見の場でもあるのだ。
これから人類学を学ぼうとする方々だけでなく、広くフィールドワークに関心のある方々に本シリーズをお読みいただき、一人でも多くの読者にフィールドワークのおもしろさを知っていただくことができれば、本シリーズを企画した編集者一同にとって、望外の喜びである。

【メディア掲載情報】
 読売新聞     (2014年3月9日 朝刊)(2014年7月22日 夕刊)
            (2014年7月27日 朝刊)(2015年1月18日 朝刊)
            (2015年10月19日 夕刊)
 毎日新聞     (2014年9月25日 夕刊)
 朝日新聞     (2014年7月15日 夕刊)(2014年11月16日 朝刊)
            (2015年3月2日 夕刊)(2015年9月14日 夕刊)
 日本経済新聞 (2014年5月4日 朝刊)(2014年5月14日 夕刊)
            (2014年7月20日 朝刊)
 産経新聞     (2015年2月22日 朝刊)(2016年2月23日 朝刊)
 京都新聞     (2013年12月22日 朝刊)
 中国新聞     (2014年3月23日 朝刊)
 北海道新聞    (2014年5月17日 夕刊)
 信濃毎日新聞  (2014年7月16日 朝刊)
 東京新聞     (2014年12月28日 朝刊)
 図書新聞    (2014年5月17日)
 日本農業新聞  (2014年6月29日 朝刊)

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